SFAの効果的な活用方法
営業活動を可視化・効率化してくれることで人気のあるSFA。導入する企業も多いですが、導入したのに活用できていないという声も聞こえてきます。せっかく、手間暇かけて選定し、費用をかけて導入したのですから、フルに活用しなければ費用対効果も期待できません。
本コラムでは、SFAを最大限に活用するために知っておきたい5つの活用方法をご紹介いたします。
目次
営業部門内で情報をリアルタイムに共有
SFAを導入していない場合、営業部門内で案件情報などを共有するためには、営業担当者が日報や報告書を作成し、朝礼や定例会議などで報告しなければなりません。この方法は、手間がかかる上に、情報のリアルタイム性が低く、報告時には情報が古くなっています。
また、上司などに報告を求められるたびに手間と時間を取られます。
一方、SFAを導入していれば、営業担当者が日々の営業活動をSFAに入力しておくだけで、同僚でも上司でもSFAのアカウントを持っているメンバーはいつでもアクセスして気になる案件の最新情報を確認することができます。
外出先での営業効率を向上する
SFAの活用方法の一つ目は、外出先での営業効率を向上するというものです。
コロナ禍でオンライン商談に切り替えた企業も多いでしょうが、営業担当者は基本的に外出が多い職種。報告や書類作成などのために、いちいち帰社していては、非効率です。
SFAを活用して、外出先から報告や書類作成などのタスクを消化できれば、業務効率が向上します。
スケジュールや顧客情報を確認する
営業担当者が顧客を訪問する際は、商材情報や顧客情報、スケジュールなどの商談に必要な情報は、すべて頭に入れておくか資料として揃えておくことが望ましいです。しかし、誰しも忙しかったり体調が悪かったりすれば、抜けてしまうこともあります。
そのような場合でも、出先からノートPCやタブレット端末、スマートフォンなどからSFAにアクセスできれば、わざわざ会社へ電話して確認したり、会社へ戻ったりせずに済みます。
移動中に顧客からスケジュール変更の連絡があった際も、外出先からスケジュールを登録できて、便利です。
日報を作成・提出する
多くの企業で営業担当者に課せられているのが日報の作成業務。
日報の作成は、一日の業務が終了してからになるため、外回りで帰社が遅くなった場合などは、日報作成のために残業になってしまうケースも少なくないでしょう。
そこで、SFAの出番です。商談が終わったら外出先からモバイル端末を使ってSFA上で日報を入力できるため、直帰することも可能になります。
SFAの日報には、プルダウンメニューやラジオボタンで選択するだけの項目があったり、その日、入力した情報が表示されて選択するだけで反映される機能があったりと、入力作業を軽減してくれるような機能も多く搭載されているので、より効率よく日報を作成することができます。日報を確認した上司からのコメントを入力できる機能が搭載されたSFAもあります。
書類・資料作成の効率を向上する
SFAには、上記のような日報だけでなく、定例会議などで営業報告を行う際に必要な資料を作成する場面でも活用できます。
資料に掲載すべき数値はすべてSFAに揃っており、しかも最新データです。SFAには、レポート作成機能が搭載されたものも多く、定型レポートならあらかじめ項目やレイアウトを登録しておけば、ボタン一つで作成することも可能です。
SFAを活用すれば、書類・資料作成の効率を向上できるため、空いた時間を顧客の課題解決のために有効活用できるようになります。
データを分析して予測や改善につなげる
営業担当者が日々の営業活動や顧客情報をSFAに入力していくことで、SFA上に営業データが蓄積されていきます。蓄積されたデータは、自社だけが保有する宝の山。これを分析することで、営業の成果を向上したり、売上予測を立てたりすることができます。
営業データを分析する際は、業界や市場を取り巻くフィールド全体の動向を捉える「動向分析」や、売れた要因、売れなかった要因というようにある結果をもたらした要因を探る「要因分析」、将来的に起こるであろう未来を予測する「予測分析」の3種類の分析を実施することで成果に結びつきます。これらは、多くのSFAで分析可能です。
営業プロセスを可視化して、教育などに活かす
営業業務は、担当者個人の裁量に任される部分が大きく、属人化しやすい職種でもあります。
個々の営業活動がブラックボックス化していることから、成績の良い営業担当者がなぜ受注できるのか、逆に、成績の良くない営業担当者がなぜ受注できないのかが不明のまま、この差が埋まらないケースが多いもの。しかし、営業部門としては、ベストプラクティスを導き出し、横展開して部門全体の営業成績を底上げすべきでしょう。
SFAで成績の良い営業担当者の営業プロセスを可視化し、分析することで、ベストプラクティスが見えてきます。これは、新人研修に活用することもできます。これにより、入社から日の浅い営業担当者も、ベテランの営業担当者に近いレベルで営業活動ができるようになるでしょう。
SFAの活用方法を知って成果を出そう
SFAの活用方法を大きく5つ、ご紹介しました。
SFAの機能や導入メリットを知っているだけでは活用イメージが湧かず、上手に使いこなせない可能性もあります。特に、トップダウンによる意思決定で導入に至ったケースでは、現場の営業担当者の反発が出る恐れが懸念されます。導入によって、余計な入力作業が増えるためです。その反発は、成績の良い営業担当者ほど強いでしょう。
しかし、SFAの活用方法を知ることで、現場の営業担当者にもSFA導入の恩恵があることを理解できれば、成果を出すための活用に協力してくれるはず。
せっかく、コストをかけて導入するのですから、ぜひ、SFAを最大限に活用して成果を出しましょう。