SFAの費用の相場はいくら?
SFAの導入メリットを知り、自社が営業活動で抱える課題の解決につながりそうだとわかれば、本格的に導入の検討を進めることになります。
さまざまなSFAの中から導入形態や機能などを比較して、自社に合ったものを選定する段階で決め手の一つとなるのが「費用」です。
自社の予算内に収まるものを選ぶことが前提となりますが、そもそも、その「予算」を確保するに当たり、知っておかなければならないのがSFAの費用の相場。相場を知ることで、予算感を掴めるだけでなく、検討中のSFAの機能性やターゲット層についても推察できるようになります。
このページでは、SFAの費用の相場と、主要なSFAの費用についてご紹介いたします。
目次
SFAの費用を構成する要素
SFAの費用は、大きく分けると「初期費用」「月額料金」「カスタマイズ料金」の3つから構成されます。
それぞれの概要と費用の金額は、以下の通りです。
初期費用:0円から数十万円
導入時にのみかかる経費が初期費用です。初期費用の相場は0円から数十万円程度です。
初期費用がかからないSFAもあり、特にクラウド型(SaaS)のSFAでは初期費用が不要なものが多いです。
逆に、オンプレミス型ではハードウェアやソフトウェアの代金が初期費用としてかかってきます。下でお伝えする「カスタマイズ料金」も、厳密にはこの初期費用に含まれます。
月額料金:数百円から数万円
SFAを導入後、毎月かかってくる利用料金です。月額料金にもさまざまな料金体系があり、利用するユーザー数やライセンス数、ストレージ使用量、アクション数などに応じた従量課金制のほか、定額制(月額・年額など)、階層制などがあります。
このため、一義にはいえませんが、月当たりで数百円(ユーザー従量課金)から数万円(定額制)程度かかるSFAが多いです。
カスタマイズ料金:数十万円から数百万円
導入に当たり、元のSFAには搭載されていない機能を付けたい場合や、オリジナルのインターフェースを使いたい場合などは、個別にカスタマイズが必要になります。この費用は、導入時にかかるため、初期費用の一部ともいえます。
特別な要件を叶えたい場合に有効なカスタマイズですが、カスタマイズ範囲が広ければ金額は高額になり、導入までのリードタイムも長びくため、最小限に抑えるのがベターです。
カスタマイズにかかる費用の相場は、数十万円から数百万円程度です。
このほか、自社で保守などが必要な場合は、さらに運用費が加わるケースもあります。
主要なSFAの費用
上でお伝えしたように、SFAの費用の相場には幅があります。
そこで、より具体的なイメージを持てるように、日本で利用できる主要なSFAの費用をご紹介いたします。
intra-mart DPS for Sales(イントラマート ディーピーエス フォー セールス)
intra-mart DPS for Salesは、NTTデータのグループ会社であるNTTデータイントラマートが提供するSFAです。母体となるのはintra-martというワークフローシステムのローコード開発プラットフォームで、これに付随するSFA機能です。intra-martの導入実績は10,000社超。ここで培った業務ノウハウをもとに開発された、最先端の営業支援ツールです。
Excelライクなインターフェースで、脱Excelが可能。「営業担当者が入力してくれない」というSFA運用の悩みを、デバイスに最適化されたUI/UXと、シンプルで無駄のない入力画面が解決します。さらに、一度の入力で全てに情報を反映するため、何度も同じ情報を入力する手間もありません。
intra-mart DPS for Sales(イントラマート ディーピーエス フォー セールス)の費用
intra-mart DPS for Salesには、SaaS、カスタマイズ可能なクラウド、オンプレミスの3つの提供方法があります。
下記の料金表は、このうちカスタマイズ可能なクラウド(On Accel Mart)のものです。
初期費用 | 0円 |
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料金体系 | ユーザーライセンス(従量課金) |
月額料金 | 2,000円(ライトユーザ)/5,000円(フルユーザ) |
カスタマイズ料金 | 要問い合わせ |
備考 | ・最低利用者数はフルユーザ:10ユーザーから ・無料で試せるオンラインデモの用意あり。 |
製品サイトはこちら: intra-mart DPS for Sales(イントラマート ディーピーエス フォー セールス)
Sales Force Assistant(セールス フォース アシスタント)
Sales Force Assistantは、SFAをはじめ、CRMやBIなどのITツール、コンサルティングを手がける株式会社NIコンサルティングが提供するSFAです。導入実績は1万社以上。
新規開拓、ルート営業など、営業スタイル別にシリーズが用意されており、いずれのシリーズでも工数管理ができるようになっています。
営業担当者が入力や営業活動を行うとポイントが溜まったりビンゴゲームができたりするゲーミフィケーション機能が搭載されている点が特徴的です。
Sales Force Assistant(セールス フォース アシスタント)の費用
Sales Force Assistantには、クラウド版とオンプレミス版が用意されています。
クラウド版にも営業スタイルなどに応じた複数のシリーズがあり、下記の料金表は、クラウド版の「顧客深耕」のものです。
初期費用 | 5万円 |
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料金体系 | ユーザーライセンス(従量課金) |
月額料金 | 3,500円 |
カスタマイズ料金 | 要問い合わせ |
備考 | ・利用可能なユーザー数は1名以上2,000ユーザー以下。 ・30日間の無料トライアルあり。 |
製品サイトはこちら: Sales Force Assistant(セールス フォース アシスタント)
Knowledge Suite(ナレッジ スイート)
Knowledge Suiteは、ブルーテック株式会社が提供するクラウド(SaaS)タイプのSFAで、SFAに加えてCRMとグルーブウェアが組み合わせられています。「グッドデザイン賞」など、さまざまな受賞歴を誇ります。
PCのほか、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末でも利用可能なマルチデバイス対応です。
Knowledge Suite(ナレッジ スイート)の費用
Knowledge Suiteのプランのうち、SFAの機能を利用できるのは「SFAスタンダード」と「SFAプロフェッショナル」の2プランで、下記の料金表は「SFAスタンダード」のものです。
初期費用 | 0円 |
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料金体系 | 定額制(月額料金) |
月額料金 | 5万円 |
カスタマイズ料金 | 要問い合わせ |
備考 | ・ユーザー数は無制限。 ・無料トライアルあり。 |
製品サイトはこちら: Knowledge Suite(ナレッジ スイート)
eセールスマネージャー
eセールスマネージャーはソフトブレーン株式会社が提供するクラウド型のSFAで、こちらもCRMの機能が搭載されています。導入実績は5,500社超。
一度の入力で、紐づけられた複数の項目に反映されるシングルインプット・マルチアウトプットの採用で、営業担当者の入力負荷を軽減しています。
また、MAP機能というユニークな機能が付いており、訪問先の近くに顧客がいる場合の“ついで訪問”がしやすくなっています。
eセールスマネージャーの費用
eセールスマネージャーは、利用企業の規模や人数別に3つの製品が用意されています。
下記の料金表は、中小企業向け(営業員数 5名以上30名以下限定)の「Remix MS」のものです。
初期費用 | 0円 |
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料金体系 | ユーザーライセンス(従量課金) |
月額料金 | 3,500円 |
カスタマイズ料金 | 要問い合わせ |
備考 | ・利用容量制限値=ユーザライセンス数×500MB ・30日間の無料トライアルあり。 |
製品サイトはこちら: eセールスマネージャー
Senses(センシーズ)
Sensesは、株式会社マツリカが提供するクラウド型のSFAで、こちらもCRMの機能が搭載されています。「現場ファースト」を掲げ、営業担当者に使われるSFA/CRMをうたっています。
案件管理は、カード形式のUIで直感的に進捗確認ができます。
また、営業担当者の日々の行動をも管理可能。アクションを登録すると、チーム内の過去の類似案件から、ベストなネクストアクションを提案してくれます。
Senses(センシーズ)の費用
Sensesには「Starter」「Growth」「Enterprise」の3つのプランがあり、下記の料金表は「Growth」のものです。
初期費用 | 0円 |
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料金体系 | ユーザーライセンス(従量課金) |
月額料金 | 1万1,000円 |
カスタマイズ料金 | 「Growth」プランではカスタマイズ不可。 ※「Enterprise」プランでカスタマイズ可(費用は料金内)。 |
備考 | ・支払い方法は年間契約一括払いのみ。 ・無料トライアルあり。 |
製品サイトはこちら: Senses(センシーズ)
価格帯別のSFAの選び方
「SFAの費用を構成する要素」でお伝えしたように、SFAの費用は初期費用、月額料金、カスタマイズ料金とも、SFAによって幅があります。
価格帯でSFAを分けてみると、それぞれに傾向が見えてきます。
高価格帯のSFAは大企業向け
高価格帯のSFAは、予算が豊富で利用人数が多い大企業に向いています。営業活動が複雑で多岐にわたる企業にも適しているでしょう。グローバル企業、高度なデータ分析を必要とする企業:などにも向いています。
また、高価格帯のSFAは高機能であるため、SFAの運用ノウハウがあることが前提となります。初めてSFAを導入する企業など、SFAに対する理解度が低い場合は、十分に使いこなせない可能性があります。
中価格帯のSFAは中小企業向け
中価格帯のSFAは、顧客データ管理や見積もり・契約書の作成・管理機能、営業プロセスの自動化などの基本的な機能を搭載しています。
このため、中価格帯のSFAを導入すれば必要な機能を活用しながらコストを抑えることができます。
成長フェーズにある企業や、予算に限りのある中小企業に向いているといえます。
低価格帯のSFAは小規模事業者向け
低価格で機能数を絞ったシンプルなSFAは、スタートアップ企業や小規模な企業、個人事業主などに向いています。企業規模に限らず、顧客数や商材数が少なく、増えることもない場合もシンプルなSFAがあれば十分でしょう。
なかには、最低限の機能は無料で利用できるフリーミアムのSFAもあります。まずは、無料で使えるSFAから導入してみるのも良い選択肢です。
SFAの費用をチェックして予算に合ったものを選ぼう
SFAにかかる費用の内訳は、初期費用(カスタマイズ料金)と月額料金(年額料金)です。
SFAによって、これらの金額はまちまちで、なかには無期限で初期費用・月額料金とも無料で利用できるSFAもあります。
一般的に、高価格帯のSFAは高機能であり、大企業に向いています。逆に、低価格帯やフリーミアムのSFAは必要最低限の機能に絞られており、小規模事業者に向いています。
こうした知識を踏まえてSFAの選定に当たることで、より自社に合ったSFAの導入につながるでしょう。