リレーションシップとは?営業を強化するための重要なポイントを解説
リレーションシップ営業とは、目先の利益にとらわれず顧客と良好な信頼関係を構築し、長期的な取引を実現する営業手法です。
結果がすべてとされることが多かった従来の営業スタイルに対し、現代においては「リレーションシップ営業」と呼ばれるスタイルが注目されています。
本記事では、リレーションシップ営業とは何か、実践する際のポイントや注意点、役立つツールについて解説します。リレーションシップ営業の導入をお考えの方や興味のある方、現状ではうまく実践できていないという方は、ぜひ参考にしてください。
リレーションシップ営業とは?
リレーションシップ営業とは、顧客と良好な信頼関係を構築することで長期的な取引を実現する営業手法です。2017年頃からアメリカを中心に広まり始めました。
従来の営業手法では単に製品を売り込むのが一般的でしたが、リレーションシップ営業では関係の構築が主な目的であるため、コミュニケーションを重視しています。会話の中で顧客のニーズを探り、必要とあれば製品を売り込まず身を引く選択なども視野に入れることで、信頼関係を構築していきます。
こうして強固な関係を築いていくことで、すぐには受注できなくても先々で声がかかったり、満足度が上がってリピートを獲得できたり、さらには紹介や口コミによる新規顧客獲得を狙えたりと、最終的には売上アップにつながるのです。
リレーションシップ営業を実践するポイント
リレーションシップ営業を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。ここでは主な3つのポイントをご紹介します。
顧客のニーズを深く理解する
リレーションシップ営業では、顧客の情報を入念に調べてニーズを深く理解することが大切です。顧客の課題や目標をヒアリングするのはもちろん、顧客である企業の情報だけでなく、業界全体や市場の動きや競合他社の情報も収集しておくとより深い理解につながります。
顧客の成功に貢献する提案を行う
ニーズを理解した上で顧客の成功に貢献する提案を行うのも、リレーションシップ営業の実践における重要なポイントです。自社の製品を売りたい、自分の成績を上げたいという利己的な態度ではなく、「顧客のため」を常に意識して信頼関係を築きましょう。
継続的なコミュニケーションを心がける
リレーションシップ営業では、継続的なコミュニケーションを心がけることが最も重要だと言っても過言ではありません。
短期的な売上を積み重ねたり多くの顧客に一度ずつ購入してもらうのではなく、一つの顧客と継続的に取引して何度も購入してもらうことこそがリレーションシップ営業の目的といえます。そのためには、継続して頻繁にコミュニケーションを取り続けることが非常に大切です。
リレーションシップ営業の注意点
ここからは、リレーションシップ営業を実践する際の注意点をご紹介します。
よくある失敗を防ぐためにも、先程のポイントともにしっかり確認しておきましょう。
成約を焦らない
リレーションシップ営業は、ここまでに何度かご紹介しているように長期的な関係構築を目的とする手法なので、焦りは禁物です。
やりがちな失敗として、はじめは焦りを抑えて成約につながったものの、一度成約できたので次も成約できると思い二回目の成約を焦ってしまうケースがあります。場合によってはせっかく構築した関係が一瞬で崩れ去ることもありえますので、注意しましょう。
売り込みすぎない
顧客が必要としていない商品やサービスを強引に売り込むのは、関係の構築に大きな悪影響を及ぼすうえ、トラブルにも繋がりかねません。過度に売り込んだり無理やり契約させることのないよう心がけ、顧客が本当に必要とするものを提案することが大切です。
タイミングを逃さない
いくら良好な関係を構築できていても、タイミングが悪いと成約には繋がりません。
たとえば、最近購入したばかりのものと同じ機能の商品を勧められても購入する人はいないでしょう。
顧客の近況などの情報をしっかりと収集し適切なタイミングでアプローチできれば、成約だけでなく、さらなるリレーションシップの構築やリピートにもつながります。
リレーションシップ営業を実践するためのツール
リレーションシップ営業を実践するためには、収集した顧客の情報を蓄積していく必要があります。また、営業担当者の欠勤や退職などで他のメンバーが対応することになった際にも適切な対処ができるよう、蓄積した情報は部署内で共有できるのがベストでしょう。
Excelを活用したデータなどでも管理はできますが、情報の漏れを防ぎ入力や共有の手間を省くためには、CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)などのツールを使用するのがおすすめです。
CRMは、顧客データをデータベース化して一元管理するためのツールです。顧客との関係維持やアップセル・クロスセルに役立ちます。一方SFAは、営業に関連する情報を一元管理して可視化するツールで、顧客情報の管理をはじめ進捗管理や受注予測なども行えます。
下記の記事でもCRMやSFAについて詳しく紹介していますので、それぞれの特徴を把握して自社に適したものを選びましょう。
【関連記事】
顧客管理システム(CRM)とは
営業支援システム(SFA)でできること
なお、NTTデータ イントラマートでは、顧客データ管理にも役立つSFAツール「DPS for Sales」をご提供しています。ぜひ一度、導入をご検討ください。
まとめ
ここまで、顧客と良好な信頼関係を構築することで長期的な取引を実現する「リレーションシップ営業」についてご紹介しました。リレーションシップ営業を実践することで顧客満足度の向上を図れ、リピートや紹介・口コミによる新規顧客の獲得にもつながります。
今回ご紹介したポイントや注意点、便利なツールなどを参考に、ぜひリレーションシップ営業を導入してみてください。