無料?有料?顧客管理ツールどっちがいいの?
一般的に、新規顧客獲得には既存顧客の維持に比べて何倍ものコストがかかるため、既存顧客のエンゲージメントを高める施策は非常に重要です。既存顧客とのコミュニケーションのべースとなるのが顧客情報で、膨大な顧客情報を効率よく管理するためには何らかの顧客管理ツールが最適です。
顧客管理ツールと一口にいってもいくつもの種類があり、無料で利用できる多機能なツールもあります。もっとも良いのは自社のニーズに合ったものを選ぶことです。
本コラムでは、無料、有料それぞれの顧客管理ツールを選ぶ際のポイントをご紹介します。
無料版顧客管理ツールを選ぶべきケース
有料版の顧客管理ツールに比べると、無料版顧客管理ツールは利用できる機能が制限されていたり日本語に対応していなかったり、サポートが受けられないなどの点で劣りますが、基本機能は十分に活用できます。
以下で、無料版の顧客管理ツールを導入するのがおすすめのケ―スをご紹介します。
CRM(顧客管理ツール)がどんなものなのか試してみたいケース
初めてCRMを導入する企業など、CRMがどんなものなのか試してみたいという場合は、いきなり有料版を導入するのに不安があるのではないでしょうか。有料版の導入前にデモ版を提供してくれるベンダーもいますが、長期的にノーコストで試してみたい場合やさまざまな種類のCRMを比較してみたい場合などは、やはり無料版が適しています。
利用人数や顧客数が少ないケース
コスト面を考えると、社内での利用者(担当者)が少なければ有料のCRMを導入するのはハードルが高いでしょう。また、顧客数がまだ少ないフェーズでは無料の顧客管理ツールやエクセルなどでも十分に管理できてしまう可能性が高いです。
利用人数や顧客数が増えた段階で、ユーザー権限の管理ができたり顧客のデータ分析が可能だったりする有料版に切り替えるというのも選択肢の一つです。
有償版ツールの使い勝手を無料版で試してみたいケース
無料で使えるCRM(顧客管理ツール)にもさまざまな種類がありますが、有料版の機能を限ったものを無料で提供しているベンダーも多く、導入を検討しているツールが無料版を出しているならまずは使ってみるのが賢明です。無料版で使い勝手の良さを確認できたら、有償版へアップグレードしましょう。
有料版顧客管理ツールを選ぶべきケース
無料版を使用していて限界を感じたら、有料版への切り替え時です。有料版の顧客管理ツールを導入した方が良い4つのケ―スをご紹介します。
本格的に活用したいケース
無料版を試すなどしてCRMの必要性を実感し、これから本格的に活用していきたいと考えた場合は、多機能だったりサポートが充実したりしている有料版へ切り替えることをおすすめします。
無料版を利用していて、制限された機能を解除してフル活用したい場合なども同様です。
利用人数や顧客数が多い・増えてきたケース
無料版でスモールスタートしたが、効果が出たので今後は全社に利用を拡大していきたいというケース、顧客数が増えてきたので無料版ではカバーできなくなってきたといったケースも、有料版の顧客管理ツールをおすすめします。
利用人数や顧客数が多い場合は、無料版では事足りないケースが多いので最初から有料版の導入を検討した方が良いでしょう。
多くの機能を使いたいケース
無料版の多くでは、有料版にはある機能の使用が制限されています。もしくは、使用できるレコード数が限られているという場合もあります。
顧客対応において新たな施策に取り組みたい場合など、必要な機能が有料版にしかない場合は、有料版へアップグレードするタイミングだと考えましょう。
コストが負担にならないケース
顧客管理ツールを用いた顧客データ分析や顧客対応で効果が上がり、利益向上が見込める場合など、コストが負担にならないケースでは、あえて機能などが制限されている無料版ではなく有料版を選ぶべきでしょう。
まとめ
上記では、無料の顧客管理ツールと有料の顧客管理ツール、それぞれを選ぶべきケースについてご紹介しました。有料版の方が多機能だったり利用できるサービス範囲が広かったりと、安心して長期利用ができますが、その分コストもかかってきます。スモールスタートして様子を見たい場合や顧客数がまだ少ない場合は、まずコストのかからない無料ツールの導入から検討を始めてみてはいかがでしょうか。