エクセルでできる顧客管理と課題とは?
「顧客管理の重要性はわかっているし、もっと効率化したいと考えている」
「顧客管理システムの導入を検討したいが、本当に効果が出るか不安だ」
このように考えている企業様はとても多いと思います。
そこでおすすめしたいのが、多くの企業でPCにインストール済みのエクセルを活用して顧客管理を行う方法です。
顧客数が少ない場合は、エクセルでも十分に管理が可能です。
本コラムでは、その具体的な方法をご紹介します。
エクセルで顧客管理するには
ほとんどの企業で標準的に導入されているエクセルは、使い慣れている人も多いのではないでしょうか?しかし、どのようにエクセルで顧客管理表を作成すればいいのか、分からないという人も多いのではないでしょうか。
顧客管理表は一から作る必要性はありません。
マイクロソフトなどが公式サイトで顧客管理表のテンプレートを公開しているので、ぜひ利用してみましょう。
しかし、顧客管理表を運用する中で、必要なことがあります。
それは、データクレンジングを定期的に行うことです。
顧客管理する上で必要なデータクレンジングとは
エクセルで顧客管理表を運用する場合、課題となるのがデータクレンジングです。
データクレンジングとは、データの整合性を保つための手直しをすることです。
昨今、会社の合併などにより、社名が変更になることがあると思います。この場合、社名変更によって、データに重複が生じてしまい、
購入済みの商品を何度も売り込んでしまったり、解約した顧客にご愛顧感謝キャンペーンの案内を送ってしまう恐れがあります。
そこで定期的に必要となるのが、名寄せです。
名寄せとは、顧客管理表の同一データを一つにまとめるという作業のことです。
以下で、データクレンジングするために、必要な名寄せの方法をご説明します。
顧客管理する上で覚えておきたいエクセルの関数3選
エクセルを使って顧客管理をする上で、名寄せは必要です。
以下の関数を利用することで、名寄せをすることができます。
普段からエクセルの関数を使用している方は大丈夫だと思いますが、使ったことがない方は、
この機会にこれからご紹介する関数は覚えておきましょう。
COUNTIF関数
関数式:=COUNTIF(範囲,検索条件)
COUNTIFは、指定した範囲の中で一つの検索条件に一致するセルがいくつあるかを求める関数です。
「企業名の重複をチェックして、重複があった場合に削除したい」というときに活用できます。
COUNTIF関数で企業名の重複を見つけたら、本当に同一の企業であるかどうか(同名の別会社でないか)を目検で確認してから、手作業で削除しましょう。
VLOOKUP関数
関数式:=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)
VLOOKUPは、列(縦方向)内のセルを検索して検索条件に合うデータを抽出する関数です。
例えば、顧客IDをキーとして企業名とメールアドレスを抽出するといった作業に活用できます。
DATEDIF関数
関数式:= DATEDIF(開始日,終了日,単位)
DATEDIFは、2つの日付間の年数や月数、日数を求めることができる関数です。
名寄せを行うタイミングで、顧客企業の担当者の年齢や会員期間など、年数・月数・日数に関する項目を新たに追加する際に活用できます。
エクセルで顧客管理する際の4つの課題
エクセルでの顧客管理は手軽でコストもかかりませんが、顧客管理に特化したアプリケーションではないため、デメリットも存在します。
以下で、エクセルで顧客管理するうえでの4つの課題についてご説明します。
複数人数での管理に向いていない
セルに枠線や色をつけたり項目の行のみ太字にしたりと、エクセルで作った管理表を見やすくするためのテクニックはありますが、もとが表計算ソフトであるため管理項目と顧客情報が同等に並んでしまい、一定レベル以上の見やすさにはなりません。
また、入力の際もセルを選択後ダブルクリックするかF2キーを押すなどしてから入力しなければならず、手間がかかります。
まとめ
ご紹介したように、エクセルでの顧客管理にはメリットもある反面、デメリットもあります。顧客数が少ない場合はエクセルでも十分に管理できますが、顧客数が増えてきたら顧客管理に特化したCRMシステムなどを導入して管理するのが効率的です。
エクセルでの顧客管理に限界を感じ始めたら、CRMシステムやCRM機能をもったERP、BPMなどを検討すると良いでしょう。
また、エクセルで管理する場合も、専用ツールで管理する場合も、定期的なデータクレンジングは必要になってきます。顧客とのベストなコミュニケーションのためにも、顧客データの最適な管理を意識してみてください。