デジタル名刺とは?メリットとデメリットについて解説
ビジネスシーンでは、名刺の交換が欠かせません。
近年はテレワークやオンライン商談の増加などに伴い、従来のような紙の名刺だけでなく名刺情報をデジタルデータ化した「デジタル名刺」が普及しつつあります。
そこで今回は、デジタル名刺の概要やメリット・デメリット、管理方法について解説します。
デジタル名刺の導入をお考えの方はぜひ最後までご覧ください。
デジタル名刺とは?
デジタル名刺とは、紙の名刺の情報をデジタルデータ化してオンライン上で共有できるようにしたものです。QRコードやNFC(近距離無線通信)を利用して相手のスマートフォンやタブレットで読み取ってもらう方法や、名刺情報の入ったURLを伝える方法などがあります。
対面だけでなくオンライン商談など非対面の場合にも名刺情報を渡すことができるため、テレワークの推進が進む現代において重要なツールであるといえます。
デジタル名刺が普及している背景
デジタル名刺が普及している背景としては、主に3つの要因が挙げられます。
一つ目の要因は、テレワークやオンライン商談の増加です。
新型コロナウイルス感染症の拡大や働き方改革の推進に伴い、テレワークやオンライン商談が増加しました。
それに伴い非対面で名刺交換を行う機会も増え、デジタル名刺の需要が高まっています。
スマートフォンやタブレットのビジネス利用が浸透したことも、デジタル名刺が普及している要因の一つです。
デジタル名刺を活用するにあたってQRコードを読み込んだり外出先で名刺を確認する際には、スマートフォンやタブレットの利用が不可欠といっても過言ではありません。
多くの人がスマートフォンやタブレットをビジネスシーンでも利用するようになったことにより、デジタル名刺が普及するためのベースが整ったといえます。
もう一つの要因としては、名刺管理の効率化やコスト削減のニーズが挙げられます。
紙の名刺は整理や保管に手間がかかり、コストもかかります。その点、デジタル名刺は場所を取らず、整理もシステム上で行えるため手間がかかりません。ペーパーレスの実現にも役立ち、名刺管理はもちろん名刺作成のコストも削減できるツールとして注目されています。
デジタル名刺のメリット
デジタル名刺の活用には、さまざまなメリットがあります。ここでは、主なものを6つご紹介します。
対面でも非対面でも交換可能
前述のように、デジタル名刺はオンライン上で名刺交換ができるため、対面でも非対面でも活用できます。
事前にメールなどでQRコードやURLを送信しておき、商談の際に名刺交換をする手間を省くことも可能です。
特に商談に参加する人数が多い場合には、デジタル名刺を活用することで名刺交換がとてもスムーズになるでしょう。
情報の更新が容易
紙の名刺の場合、肩書や電話番号などの情報に変更があったときは新しい名刺を印刷するか、手書きやシールを貼るなどの手段で修正する必要があり、手間やコストがかかります。
一方、デジタル名刺は、データを簡単に編集することが可能です。
修正の手間や新たに印刷するコストを省けるだけでなく、すでに名刺交換を済ませている相手が名刺情報にアクセスした際にも最新の情報が表示されるため、再度名刺交換をする必要もありません。
社内での情報共有が容易
紙の名刺の場合は顧客の名刺情報を社内で共有するためにはコピーやスキャンを行う必要がありますが、デジタル名刺はQRコードやURLを他の社員にも送信するだけで簡単に共有できます。
担当変更などで引き継ぎをする際にもスムーズに行えるでしょう。
情報の検索がスムーズ
デジタル名刺を活用すれば顧客の名刺情報を簡単にデータベースとして管理できるため、情報の検索も容易です。
膨大な量の中から目的の名刺を探すといった手間が省けるほか、複数枚の名刺のどれが最新かわからないといった事態も防げます。
印刷コスト削減
先程もお伝えしたように、紙の名刺の場合にかかる印刷費は、当然デジタル名刺ではかかりません。
また、ペーパーレスなため環境負荷にも配慮できます。
住所・メールアドレス・電話番号などにリンクできる
デジタル名刺のオンライン上で表示するという特徴を活かし、名刺情報にリンクを貼ることも可能です。
たとえば住所からマップにリンクしたり、メールアドレスや電話番号をタップ・クリックしたりするだけでメール送信や架電を行えるように設定できます。
さらに、自社のHPやオンラインショップへリンクすることでアクセスを促せるというメリットもあります。
デジタル名刺のデメリット
デジタル名刺には多くのメリットがありますが、まだまだ課題だといえる点もあります。
どのようなデメリットがあるか、確認しておきましょう。
デバイスやネットワークの環境に依存している
デジタル名刺を交換するためには、相手もデジタル名刺を用意している必要があります。
紙の名刺と比べるとデジタル名刺はまだ浸透しきっておらず、相手がデジタル名刺を受け取ることに抵抗を感じることもあるでしょう。
また、相手がスマートフォンなどのデバイスを利用しておらずQRコードを読み取ってもらえなかったり、ネット接続できない環境では名刺情報を表示できなかったり、デバイスの充電切れによって利用できないといったケースも考えられます。
こういったケースに備えるためには、少量の紙の名刺を用意しておくなどの手間が必要となるでしょう。
プライバシーやセキュリティ面の懸念
個人情報の含まれるデジタル名刺をクラウド上に保存するにあたっては、プライバシーやセキュリティ面での懸念があります。
仮にデータが流出することがあれば大問題に発展しかねません。
セキュリティ対策を万全に行うことは不可欠であるといえます。
デジタル名刺を管理する方法
デジタル名刺を管理するために最適な方法は、デジタル名刺管理サービスを利用することです。
オンライン上でデジタル名刺をまとめて管理できるほか、名刺情報の検索や共有、印刷などを行えます。
また、デジタル名刺管理サービスの中には、社内で利用しているSFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)などのツールと連携できるものもあります。
これらのツールと連携すれば顧客情報の管理がより容易になり、営業活動の効率化に大きく貢献するでしょう。
なお、NTTデータ イントラマートでは、名刺管理も行えるSFAツール「DPS for Sales」をご提供しています。ぜひ一度ご検討ください。
まとめ
デジタル名刺は非対面でも交換できるほか、情報更新や情報共有の容易さなどのメリットもあり、近年、急速に普及しています。
ただし、セキュリティ面での不安など、まだまだ課題だといえる点もあります。
メリットとデメリットを把握したうえでデジタル名刺を導入し、ツールを活用して適切に運用することで営業活動の効率化に大きく役立つでしょう。