SFAで実現する働き方改革

2018年6月に働き方改革関連法が成立してから2年。2019年4月より、年次有給休暇の取得、時間外労働の上限規制、同一労働同一賃金…と順次施行され、働き方改革への取り組みは大企業ばかりでなく中小企業にとって喫緊の課題となっています。

一方で、日本商工会議所が2020年5月に発表した「人手不足の状況、働き方改革関連法への対応に関する調査」によれば、全国の中小企業を対象にした働き方改革関連法の認知度・準備状況に関する結果は、「時間外労働の上限規制」で認知不十分が16.2%、準備不十分が18.5%、「年次有給休暇の取得義務化」で認知不十分が7.1%、準備不十分が10.0%と、施行済みの規制に対しても対応の目途がついていない企業の存在を浮き彫りにしました。

いま、営業成果を最大化するためのツールとして知られるSFA(Sales Force Automation /営業支援システム)が、働き方改革に貢献するとして注目を集めています。本コラムでは、SFAで実現できる働き方改革をご紹介します。

なぜ働き方改革が必要なのか

少子高齢化が深刻な日本の現状は、誰しもが知る通りです。厚生労働省が発表している人口動態調査によれば、平成30年の合計特殊出生率は1.42で、前年の1.43より低下しています。人口の維持に必要な合計特殊出生率は2.07といわれており、大きく割り込んでいます。子育て支援など、出生率を向上させるための施策も取られていますが、第二次ベビーブームの1973年以降、減少傾向に歯止めをかけるまでには至っていません。

このまま将来的に人口が減少していけば、労働人口も減少し、この影響による経済の停滞が懸念されています。そこで政府は、「一億総活躍社会」の実現を掲げ、働き方改革を推進しているのです。性別や年齢、障害や難病などの有無を問わず、誰もが活躍できる社会を実現つくることは、福祉の向上という側面を持つと同時に、経済面でも少しでも多くの労働力を確保する意図があります。

長時間労働や残業時間を抑制し、有給休暇取得を促し、賃金体系を改善し、テレワークなど働き方を柔軟にすることで、これまでは離職せざるを得なかった働き手を労働市場に呼び戻すことと、労働時間を短縮しながら労働生産性を向上することの両面で、労働人口の減少をカバーしようという狙いです。

営業部門で求められる働き方改革とは?

特に、企業の利益を直接生み出す営業活動を担う営業部門には、働き方改革実現による業務効率化や労働生産性の向上が期待されます。

無駄な時間の排除

まずは、現状の営業部門の業務の棚卸しを行い、業務効率化を実現する必要があるでしょう。これにより、無駄な時間を排除でき、労働時間の削減につながるからです。

たとえば、日報の記入やリスト作成、売り込みメールの送信といった、単純作業の部類に含まれる業務は、移動中などの隙間時間を活用して取り組むことで全体の業務時間を短縮できます。

また、無駄な会議そのものをなくすという抜本的な方法も効果的です。たとえば、数字を報告するだけの定例会議など、メール送付で済んでしまうような内容の会議や、部下が意見を出せないことが暗黙のルールになっている会議、そもそも目的が明確になっていない会議など、なくした方が業務時間の削減につながるような会議がないかを洗い出しましょう。

会議をなくさないまでも、時間を短縮するために工夫できることは実行すべきでしょう。たとえば、事前に会議の目的やアジェンダ、資料を周知しておき、出席者に各自で意見をまとめておいてもらう、内容に深く関わる関係者だけに参加者を絞る、終了時間を決めておき、それ以上は延長しないなど。会議時間もコストと捉え、参加者間で会議を効率的に進める意識を醸成することが大切です。

管理業務の工数削減

上長の管理業務も効率化をおすすめします。たとえば、各営業メンバーの抱える案件管理。そもそも、各営業メンバーの抱える案件を上長がデイリーで把握できるシステムを備えていないケースがあるかもしれません。この場合、気になる案件の進捗状況は上長側から逐一確認しなければならず、非常に非効率的です。

日報などをもとに管理している場合は、部全体を把握するためにファイルの統合が必要となり、手間がかかります。メンバー同士で案件が重複していないかチェックするのも煩雑です。

日報、週報、月報といった定例報告書の管理も、SFAなどのツールを用いることで効率化できます。作成する側の手間も圧縮できます。さらに、部内での共有も簡単に行えるようになります。

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働き方改革はSFAで実現できる!

SFAを活用することで、働き方改革のポイントとなる業務効率化や生産性向上が実現できます。

レポート機能で無駄な会議の時間を削減

前章でお伝えしたような、数字の報告だけを行う会議なら、SFAの導入・活用で削減することが可能です。SFAにはレポート機能があり、SFAに登録されたデータから必要なものを抽出して指定の条件で集計し、グラフ化して出力してくれます。あらかじめ希望の形式を指定しておけば、毎回、設定し直すことなく簡単に定型レポートを出力できます。これを必要なメンバー間で共有すれば、無駄な会議の時間の削減が可能です。

また、レポート出力するまでもなく、各メンバーがダッシュボード機能を活用して、いつでも好きなときに最新データを使って売上や成績など知りたい情報を表示させ、把握することもできるようになります。

商談、案件管理でシームレスな対応が可能

SFAを活用すれば、商談や案件、企業の情報を一元管理できるため、営業担当者の不在時に会社に問い合わせが入った場合も、受電者がSFAを確認しながらある程度の対応が取れるようになります。

また、営業メンバーから退職者が出た際、SFAがない場合は後任の営業担当者を決めてすべての担当案件について引き継ぎを行わなければなりません。これには時間も手間もかかります。SFAを活用すれば、これらにかかる時間も削減でき、労働時間削減につながります。

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課題の早期発見と修正

営業活動においてパイプライン管理はコンスタントに受注をあげるためにも重要です。ただ、各営業メンバーの成績から改善の必要性を感じても、そこから何がボトルネックになっているのか課題を探すのに時間がかかりすぎたり、結局原因を突き止められず、「とりあえずロープレを強化しよう」などと的外れな対策を取っては非効率的です。

そこでSFAでパイプラインを可視化すると、どのフェーズでの失注が多いのか、どのフェーズで商談が長引く傾向があるかが明らかになります。スピーディにボトルネックを把握できるようになり、改善に向けた効果的な施策やアドバイスを与えられるようになります。これにより、各営業メンバーの営業活動のPDCAサイクルを素早く回せるようになれば、生産性向上を実現できます。

まとめ

冒頭でもお伝えしたように、働き方改革はもはやすべての企業にとって取り組むべき必須課題となっています。ただ、なかにはまだ何から手を付ければ良いのか、どのような方法で行えば良いのかわからないと悩まれている企業様も多いようです。

働き方改革成功のためには、デジタルに投資するというのも一つの方法です。営業活動を支援してくれるツールの導入・活用は、営業部門を中心に、企業の働き方改革を後押ししてくれます。無料のツールも複数提供されているので、まずは試してみて、自社に合った製品の検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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